SDGsを「自分ごと」に!高校生のための探究テーマの見つけ方と問いの立て方【具体例で解説】

テーマ決め

「SDGsってよく聞くけど、何から探究すればいいか分からない…」「壮大すぎて、高校生の自分たちにできることってあるのかな?」「SDGsをテーマにしたいけど、どうやって『問い』を立てればいいの?」

高校生の皆さん、探究活動でSDGsをテーマにしたいけれど、そんな疑問や不安を感じていませんか? SDGsは世界中の課題を網羅した素晴らしい目標ですが、その分、どこから手をつけていいか迷ってしまうかもしれません。

でも、安心してください。 この記事では、SDGsの17の目標の中から、あなたの興味関心と社会のつながりを見つけ、「自分ごと」として探究できる具体的な「テーマの見つけ方」と「問いの立て方」を、豊富な具体例を交えて解説します。身近な課題から、社会を変える一歩を踏み出す探究活動を始めましょう。

さあ、「Inquiry Mentor」と一緒に、SDGsを探究の羅針盤に、未来を担う力を育んでいきましょう!

なぜ今、高校生が『SDGs』を探究すべきなのか?

SDGs(持続可能な開発開発目標)は、2030年までに達成を目指す、地球が抱える17の大きな目標です。なぜ、高校生であるあなたが、このSDGsを探究すべきなのでしょうか?

『グローバルな課題』を「自分ごと」として捉える視点

SDGsは、貧困、飢餓、環境問題、教育、平和など、世界中のあらゆる課題をカバーしています。これらの課題は、遠い国だけの問題ではなく、実は私たちの身近な生活にも深く関係しています。

SDGsを探究することで、あなたはグローバルな視点を持ちながら、身近な課題を「自分ごと」として捉えることができるようになります。例えば、フードロス(目標2:飢餓をゼロに)は、世界の飢餓問題と繋がっていますが、同時にあなたの家庭や学校の給食にも関係しているかもしれません。

『未来を創造する力』を育む最高の教材

SDGsは、単なる「問題リスト」ではありません。それは、「より良い未来を創るためのロードマップ」です。

SDGsを探究することは、単に課題を知るだけでなく、その課題を解決するための「行動」を考えることです。高校生がこの「解決策を考える」というプロセスに取り組むことは、将来、社会の様々な分野で新しい価値を生み出し、持続可能な未来を創造していくための、最高のトレーニングとなるでしょう。

大学受験やキャリア形成における『強力な武器』

多くの大学が、SDGsへの関心や、社会課題に対する問題意識を持つ学生を求めています。SDGsを探究した経験は、大学受験、特に総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜で、あなたの主体性や社会貢献への意欲を示す強力なアピールポイントとなります。

また、将来のキャリアを考える上でも、SDGsに関連する知識や経験は、これからますます重要になるでしょう。

SDGsを探究テーマにする『2つの視点』と『問いの立て方』

SDGsの17の目標は多岐にわたりますが、あなた自身の探究テーマを見つけるための「2つの視点」と「問いの立て方」のコツを掴みましょう。

視点1: あなたの『興味関心』と『SDGs目標』を結びつける

まずは、あなたのこれまでの興味関心や、日頃から「なぜ?」と感じていることを、SDGsの17の目標と結びつけてみましょう。

【ワーク:興味関心とSDGsのマッチング】

  1. あなたの興味関心リストを再確認:
  2. 17のSDGs目標を見て、関連するものを探す:
    • SDGsの17の目標
      • 目標1:貧困をなくそう
      • 目標2:飢餓をゼロに
      • 目標3:すべての人に健康と福祉を
      • 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

【例で見てみよう】

あなたの興味関心関連するSDGs目標探究テーマへのヒント
「スマホの使いすぎが気になる」目標3:すべての人に健康と福祉を「高校生のスマホ依存は、心身の健康にどう影響するか?」
「近所の川が汚れている」目標6:安全な水とトイレを世界中に / 目標14:海の豊かさを守ろう「〇〇川の水質汚染の原因は何か?高校生にできる改善策は?」
「給食で残飯が多い」目標2:飢餓をゼロに / 目標12:つくる責任 つかう責任「学校給食のフードロスを減らすために、どのような工夫ができるか?」

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視点2: あなたの『身近な課題』を『SDGsの視点』で深掘りする

次に、あなたの学校や地域、家庭など、身近な場所で感じる課題を、SDGsの視点を使って深掘りしてみましょう。

【ワーク:身近な課題をSDGsで深掘り】

  1. 身近な課題を書き出す:
    • 例:「学校で特定の教科が苦手な人が多い」「地域のお祭り参加者が減っている」「家庭で使わないものがたくさんある」
  2. その課題がどのSDGs目標と関連するか考える:
    • 「学校で特定の教科が苦手な人が多い」→目標4:質の高い教育をみんなに
    • 「地域のお祭り参加者が減っている」→目標11:住み続けられるまちづくりを
    • 「家庭で使わないものがたくさんある」→目標12:つくる責任 つかう責任

【問いの立て方ヒント:SDGsで深掘りする視点】

SDGsをテーマにするときの「問い」は、「なぜ?」という原因追及だけでなく、「どうすれば?」という解決策の提案まで含めると、より探究的になります。

  • 目標1:貧困をなくそう
    • ヒント: 地域の子どもの貧困、格差、シングルマザー支援
    • 問いの例: 「〇〇地域の子どもの貧困を解決するために、高校生ができる具体的なボランティア活動は何か?」
  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
    • ヒント: 高校生のメンタルヘルス、食生活、運動不足、高齢者医療
    • 問いの例: 「高校生のスマホ依存が睡眠の質に与える影響は何か?健康的なスマホ利用を促すには?」
  • 目標4:質の高い教育をみんなに
    • ヒント: 学校のICT教育、教育格差、不登校支援、探究学習の質の向上
    • 問いの例: 「〇〇高校の探究学習の質を向上させるために、どのような授業改善が求められるか?」
  • 目標7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
    • ヒント: 自宅の省エネ、再生可能エネルギー、電気自動車
    • 問いの例: 「家庭でできる省エネ行動で、どれくらいのCO2排出量を削減できるか?その効果を検証するには?」
  • 目標12:つくる責任 つかう責任
  • 目標14:海の豊かさを守ろう
    • ヒント: 海洋プラスチック問題、水質汚染、海の生物多様性
    • 問いの例: 「〇〇地域の海岸に漂着するプラスチックごみの種類と量は?それを減らすための効果的な回収方法は?」

SDGs探究を『深める』ための視点とツール

SDGsを探究テーマに設定したら、その探究をより深く、説得力のあるものにするための視点とツールを活用しましょう。

1. 「原因」と「結果」の因果関係を徹底的に深掘りする

表面的な問題だけでなく、「なぜその問題が起きているのか?」「その問題が引き起こす影響は何か?」と、因果関係を徹底的に深掘りしましょう。

2. 『データ』と『客観的な根拠』を探す

あなたの探究が単なる感想や意見で終わらないように、必ずデータや客観的な根拠を探しましょう。

3. 『解決策』を考え、『アクション』を提案する

SDGsを探究する最終的な目的は、より良い未来を創ることです。問題の原因を特定するだけでなく、それを解決するための具体的なアイデアやアクションを提案しましょう。

4. 探究の成果を『分かりやすく伝える』

どんなに素晴らしい探究をしても、それが伝わらなければ意味がありません。SDGsという複雑なテーマだからこそ、分かりやすく伝える工夫が必要です。

まとめ

高校生の皆さん、SDGsは、遠い世界の壮大な目標ではありません。それは、あなたの身近な「なぜ?」から始まり、世界と繋がる可能性を秘めた、無限の探究テーマの宝庫です。

あなたの興味関心とSDGsの目標を結びつけ、身近な課題をSDGsの視点で深掘りすることで、自分だけの「問い」を見つけることができます。そして、原因追及だけでなく、データに基づいた解決策を提案し、分かりやすく伝えることで、あなたの探究は社会を動かす一歩となるでしょう。

「Inquiry Mentor」は、あなたがSDGsを探究の羅針盤に、自己決定に基づいた質の高い探究活動を実践できるよう、これからも全力でサポートし続けます。

さあ、SDGsという素晴らしい目標を「自分ごと」として捉え、未来を担う探究者として、世界に貢献する一歩を踏み出しましょう!


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