「探究でアンケート調査をしたいけど、どうやって作ればいいの?」「回答を集めるのが大変そう…」「集計とかも難しそうだし…」
高校生の皆さん、探究活動で「アンケート調査」に興味はあるけれど、そんな不安や疑問を感じていませんか? データ収集の手段として非常に有効なアンケートも、いざ作ろうとすると、どこから手をつけていいか分からなくなってしまうかもしれません。
でも、安心してください。 この記事では、誰でも簡単に、そして無料で使える「Googleフォーム」を活用したアンケート作成術を、分かりやすくステップバイステップで解説します。質問項目の作り方から、回答の集め方、そして自動で集計された結果の確認方法まで、あなたの探究活動のデータ収集を劇的にスマートにする方法が満載です。
さあ、「Inquiry Mentor」と一緒に、Googleフォームを使いこなして、効果的なデータ収集を実現し、あなたの探究をさらに深めていきましょう!
探究活動に『Googleフォーム』が最適な理由:無料・簡単・高機能!
アンケート作成ツールはたくさんありますが、高校生の探究活動に最もおすすめしたいのが「Googleフォーム」です。その理由は、以下の3つの大きなメリットにあります。
理由1: 誰でも『無料』で使える高機能ツール
Googleアカウントがあれば、誰でも無料でGoogleフォームを利用できます。アンケート作成に必要な機能はほとんど揃っており、プロ並みのアンケートを簡単に作ることができます。
- 費用ゼロ: 予算を気にすることなく、何度でもアンケートを作成・実施できます。
- どこからでもアクセス: インターネット環境があれば、PCでもスマホでも、どこからでも作成・編集・管理が可能です。
理由2: 直感的で『簡単』な操作性
Googleフォームは、初心者でも直感的に操作できるシンプルなインターフェースが魅力です。難しい設定や専門知識は一切不要。
- ドラッグ&ドロップで簡単作成: 質問の種類を選び、質問文を入力するだけで、あっという間にアンケートが完成します。
- プレビューで確認: 作成中にいつでもアンケートの見た目を確認できるので、イメージ通りに仕上がっているかチェックしながら進められます。
理由3: 回答が『自動で集計』され、分析がスムーズ
Googleフォームの最大の魅力は、集まった回答がGoogleスプレッドシートに自動で集計される点です。
- 手作業での集計不要: 回答が自動で整理されるため、手作業で数字を数える手間が省けます。
- グラフで可視化: 回答データから、簡単なグラフも自動で作成されるため、パッと見て傾向を掴むことができます。
- 関連する探究記事: 統計は苦手でも大丈夫!探究活動で使える「データ分析の基礎(Excel/Googleスプレッドシート活用)」を参考に、Googleスプレッドシートでさらに本格的なデータ分析を行うことも可能です。
Googleフォームで『探究アンケート』を作成する基本ステップ
実際にGoogleフォームを使って、探究活動のためのアンケートを作成する具体的なステップを見ていきましょう。
STEP1: 新しいフォームを作成する
- Googleフォームにアクセス: Googleアカウントでログインし、Googleフォームのサイト(forms.google.com)にアクセスします。
- 「新しいフォームを作成」: 画面左上の「空白」またはテンプレートを選択して、新しいフォームを作成します。
STEP2: フォームの基本設定をする
- タイトルと説明文: アンケートのタイトル(例:「高校生の学習に関する意識調査」)と、アンケートの目的、所要時間、回答への協力のお願いなどを分かりやすく記載します。
- 設定の確認:
- 「回答を制限する」: 「1回に制限」にチェックを入れると、同じ人が何度も回答するのを防げます(ただし、Googleアカウントが必要になります)。
- 「プレゼンテーション」: 「進行状況バーを表示」にチェックを入れると、回答者がアンケートのどこまで進んでいるか分かりやすくなります。
STEP3: 質問項目を作成する(探究の『問い』から逆算!)
ここが最も重要なステップです。あなたの探究の「問い」に答えるために、どのような質問が必要かを考え、質問項目を作成していきます。
【質問の種類と選び方】
Googleフォームでは、様々な形式の質問を作成できます。
- ラジオボタン(単一選択): 複数の選択肢から1つだけ選んでもらう場合(例:性別、学年)。
- チェックボックス(複数選択): 複数の選択肢から複数選んでもらう場合(例:好きな科目)。
- 記述式(短文回答/段落回答): 自由な文章で回答してもらう場合(例:アンケートの感想、具体的な意見)。
- プルダウン(単一選択): 選択肢が多い場合や、見た目をすっきりさせたい場合。
- 均等目盛(リッカート尺度): 段階的な評価を求める場合(例:「5段階でどれくらい満足しましたか?」)。
- グリッド(多項目評価): 複数の項目について、同じ尺度で評価を求める場合。
【ワーク:質問項目作成のコツ】
- あなたの「問い」に直結する質問か?: 「この質問は、本当に私の探究の問いに答えるために必要なのか?」と常に自問自答しましょう。
- シンプルで分かりやすい言葉で: 高校生が迷わず理解できるよう、専門用語を避け、簡潔な言葉で質問文を作成します。
- 「はい/いいえ」だけでなく、具体的な選択肢を: 回答者が選びやすい具体的な選択肢を用意しましょう。
- 回答の『偏り』をなくす工夫: 誘導的な質問や、回答者が答えにくい質問は避けましょう。
- 必須項目と任意項目を区別する: 必ず回答してほしい質問は「必須」に設定します。
STEP4: アンケートを共有し、回答を集める
フォームが完成したら、URLを共有して回答を集めましょう。
- 「送信」ボタンをクリック: フォームの右上にある「送信」ボタンをクリックします。
- 共有方法を選ぶ:
- リンク: 短縮URLを生成し、LINEやメール、SNSなどで共有するのが最も一般的です。
- メール: 回答してほしい相手のメールアドレスを入力して送信します。
- 埋め込み: 自分のウェブサイトやブログにフォームを埋め込みたい場合。
- QRコード: イベント会場などで回答を促したい場合に便利です。
【回答数を増やすコツ】
- 協力をお願いするメッセージを添える: 「探究活動にご協力お願いします!」といった丁寧な依頼文を添えましょう。
- 回答の目的を明確に伝える: 「このアンケートは、〇〇という探究テーマのために使われます」と伝えることで、回答者は安心して協力してくれます。
- 協力者への感謝を伝える: 回答してくれたら、必ず感謝の気持ちを伝えましょう。
STEP5: 回答結果を確認・分析する
Googleフォームは、集まった回答を自動で集計してくれます。
- 「回答」タブをクリック: フォームの編集画面上部にある「回答」タブをクリックします。
- 概要を見る: 回答の概要(グラフなど)が自動で表示されます。
- 個別の回答を見る: 「個別」タブで、一人ひとりの回答を確認できます。
- スプレッドシートで開く: 「回答」タブの右上にあるスプレッドシートのアイコンをクリックすると、Googleスプレッドシートで回答データを開くことができます。
- 関連する探究記事: 統計は苦手でも大丈夫!探究活動で使える「データ分析の基礎(Excel/Googleスプレッドシート活用)」で、このスプレッドシートを使ってさらに本格的なデータ分析を行う方法を詳しく学べます。
- 『なぜ?』を深掘る考察の技術:高校生の探究をワンランク上げる思考法を参考に、データから「発見」を生み出す考察を行いましょう。
Googleフォーム活用術!さらに探究を深めるためのヒント
Googleフォームには、さらに便利な機能がたくさんあります。これらを活用すれば、あなたの探究活動はもっと深まります。
質問の『分岐』を活用する(回答者によって質問を変える)
- 特徴: ある質問の回答によって、次に表示する質問を変えることができる機能です。
- 活用例: 「あなたは〇〇に賛成ですか?」という質問で「はい」と答えた人には、「なぜ賛成ですか?」という質問を表示し、「いいえ」と答えた人には、「なぜ反対ですか?」という質問を表示するなど。
- 設定方法: 質問の種類を選択後、「質問をセクションに基づいて表示」というオプションで設定できます。
画像や動画を質問に挿入する
- 特徴: 質問文に画像や動画を挿入できます。
- 活用例: ある写真を見せて感想を聞いたり、動画を見せた後で理解度を測ったりするアンケートで非常に有効です。
共同編集者を追加する(班活動に最適!)
- 特徴: 班のメンバーと一緒に一つのフォームを共同で作成・編集できます。
- 設定方法: フォームの右上にある「︙(三点リーダー)」メニューから「共同編集者を追加」を選択し、メンバーのメールアドレスを入力します。
まとめ
高校生の皆さん、探究活動におけるアンケート調査は、人々の意見や意識を探る上で非常に有効なデータ収集方法です。そして、そのアンケートを簡単・無料で、そして高機能に作成できるのが「Googleフォーム」です。
質問項目の作成から、回答の収集、そして自動集計された結果の確認まで、Googleフォームを使いこなせば、あなたの探究活動におけるデータ収集のハードルはぐっと下がります。
このGoogleフォームを賢く活用することは、探究活動の効率と質を高めるだけでなく、将来、あなたが社会に出てから必要となる「データ収集・分析能力」や「ITリテラシー」を育む、最高のトレーニングとなるでしょう。
「Inquiry Mentor」は、あなたがGoogleフォームを使いこなし、自己決定に基づいた質の高い探究活動を実践できるよう、これからも全力でサポートし続けます。
さあ、Googleフォームという強力なツールを味方につけて、あなたの探究データをスマートに集めましょう!
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